旧町名を巡る旅PART.1 藩政時代への旅仕度 姉歯横丁、石切町、外記丁通、米ヶ袋鹿子清水通、茂市ヶ坂…。あなたはどのくらいご存じでしょうか?
仙台市では、藩政時代から昭和40年代まで使用されていた歴史的町名を道路の通称として活用されることが決まりました。市民生活の中ではまだ使われているものの、人々の記憶の中から次第に消えつつある昔ながらの町や通りの名前。これらをよみがえらせることで、現代の町作りに生かし、そして貴重な財産として後世に残そうとする試みです。平成14年度中に仙台市の歴史的町名等活用推進事業の一環として、歴史的町名を記した道路案内標柱を仙台市内約110ヵ所に設置されます。
藩政時代に生まれた町名は、その名からそこに住んでいた人々の暮らしをほうふつとさせるものや、地形までもが想像できるものも少なくありません。一方で、どんな由来でこんな名前が付いたの?と好奇心をかきたてる名前もあります。
今回は通称名として活用される歴史的町名を紹介するとともに、その特徴などについて特集します。
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住居表示実施後も
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藩政時代から親しまれてきた町名の多くが消え去ったのは、昭和40年代の住居表示実施から。それにともなって、住所が分かりやすくなったものの旧町名が付いた路線名も姿を消していった。しかし、仙台っこの暮らしの中から、代々親しんできた旧町名が消えることはなかった。「同心町の叔母様へお使いに行ってきて」「運転手さん、土橋通へ」…と日常の会話には頻繁に登場していた。空堀丁のように町内会の名前として残ってきたところも少なくない。ひっそりと、しかし愛着を持って歴史的町名は生き続けていたのである。
しかし、仙台市の発展と共にこのまま住民の世代交代や転出転入が進めば、次第に忘れ去られることになるのは必至。「なんらかの形で藩政時代から続く由緒ある町名を残せないものか」「旧町名は仙台の文化遺産。もっと大切にすべき」…などの声が高まってきたことを受けて、仙台市では仙台開府四百年を契機に歴史的町名等活用推進事業に取り組むことになったのである。
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変化し続ける町の風景の中で
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仙台市区政課では、昨年5月に歴史的町名を道路の通称として使用することにした路線名が入った地図3万5000部を作成。区役所などで無料配布したが好評につきさらに1万部を増刷という。また、歴史的町名等活用推進委員会が編集し、仙台市が発行した「城下町仙台を歩く 歴史的町名ハンドブック」も初版が売り切れ、5000部を増刷。仙台市を11の地区に分けて、歴史的町名と町ごとの歴史やゆかりの建物などを紹介しているもの。バッグに入るサイズで地図付き。このハンドブック片手に歴史散歩ができる点も好評の理由とか。仙台市の担当者も市民の関心の高さは予想以上と驚いている。
仙台の藩政時代の面影は明治維新、そして昭和20年の戦災によりその多くが消えてしまった。そして戦後、経済発展と共に風景もそこに暮らす人々の生活そのものも目まぐるしく変わり続けてきた。だからこそ人々は決して変わらないものを求めているのかもしれない。時の流れの中で、変わることなく生き続けた町名が持つ力。それが、市民の関心を揺り起こしたのだろう。
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藩政時代から
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仙台市では、平成12年度から藩政時代から使われてきた歴史的町名を町作りに役立てようとする歴史的町名等活用推進事業を開始。これにともない歴史的町名等活用推進委員会が発足。委員会には公募による一般市民も参加し活発な討論が続いた。さらに直に市民の声を聞くために市民意見交換会やアンケートによる市民意識調査なども実施。地元住民とも熱心に議論を重ねたという。そして、具体的に活用する方法として、道路の通称名として旧町名を使用するよう提言した。
これに基づき、仙台市では活用する77の旧町名を決定し、平成14年度内に通称名の案内標柱を設置する。すでに市販の地図にも掲載されている。
城下町仙台を歩く歴史的町名ハンドブック 定価500円。一般書店で発売中
問/仙台市市民局区政課 TEL022-214-6127
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